
PARANOIA NAP
スイッシャーのプロペラのルーツを考えていた。
とても 途方もないことかもしれません。
しかしいったん気になるととことんいってしまうのが悪い癖。
気になる疑問は次から次に沸き上がってくる。
その中でも特にデザインに興味がむいた。
デザインこそ機能や理論の集大成であり、それを形にしたものだから。
そういう事でまず何事にも順序があるはず、なにか基準というか見本になるものが絶対あるはずと考え航空機や船などプロペラの歴史を調べてみた。しかしこれがどうも的外れ。全く共通点が見つからない。唯一、航空機のプロペラが飛躍的に進歩した時期とヘドンの最初のスイッシャー(アンダーウォーター)が登場した時期が同じ1900年代初頭ということが重なるだけ。何かありそうだが、何も見つからなかった。
結局釣り具の歴史だけをみるほうがよいという事に気づく。
プラグ登場以前に存在した疑似餌の代表的なものといえばスピナーやスプーン。
特にスピナーは金属板の回転に魚が反応することが理解され、さまざまな回転物がつくられている。これを調べてみると、現在のスイッシャーのプロペラとほぼ変わりないものが、既に1800年代後半には存在し、装着されている。結局これがプラグにも応用されたという事だろう。釣り道具はその分野のみで独自の進歩をしてきているのだ。
でも断言はできない。これはあくまで僕の仮説で例外もあるかもしれない。
とりあえずこれで一件落着のはずだが、そうはいかないのが「悪い癖」の部分。
好奇心は飛び火し、航空機のプロペラが気になりはじめた。
いままでどんな歴史を辿ってきたのか?
この疑問を掘り下げるとやはり人類初の有人動力飛行に成功したライト兄弟にいきつく。
それ以前からプロペラや飛行機、流体力学というものは研究され理論は完成されつつあったようだが、やはり歴史的な結果をだし、現在につながる第一歩を踏み出したこの兄弟の「答え」が気になる。もちろんプロペラについて。
そして僕の知りたい「答え」はすぐに見つかった。
それはライト兄弟が試行錯誤の上、完成させた「ベントエンド・プロペラ」というもの。
プロペラの先端から中心に向かって30パーセントの部分を切り取りることにより、プロペラの捻れを防ぎ、プロペラ効率を変えず、回転数をあげるというもの。
なんかよくわからんが、なんかすごい!ぜひ物をみたいと思いネットで色々調べてみた。しかし絵や文献ばかりで肝心なその物がでてこない。
それが逆に探求心を熱くさせついには沸点まで達し、実物を自身の目で見てみたいということまで思いはじめた。そして藁にもすがる思いであるところに電話してみたのです。
その結果ついに見つけました。
しかも当時の実物展示!
本題はルアーのペラのはずやのに全く関係ないと結論をだしたものに、労力、時間、お金まで使って俺は一体なにをしてるんやと思いながらも、車を走らせ見に行く。
しかし実物を前にしそんな気持ちは吹っ飛んだ。
この衝動。これを求めていた。
こいつがライト社製「ベンドエンド プロペラ」だ!!(一番上)

この捻れ、そして途中でばっさり切り落とされたような両翼。
なんかよくわからんけど、すごい。渋すぎる。
このプロペラのただならぬ風貌には時代を変えたその瞬間がくっきり刻まれている。
こうしてこの一件は落着するはずが.......まだ終わらなかった。
更なる感動が!
家に帰りあのペラをルアーにつけたら渋いやろなあと思いながらタックルボックスのルアーを見ていると一つのルアーに目がとまった。
飛行機とルアー、全く求められる機能や性能は違う。しかし圧力に対し安定した回転をさせるという事は共通の課題。そこでライト兄弟はプロペラを途中で切り落とした形状に行き着いた。その理論は航空学の歴史的発見の一つとされている。
まさにそれとほぼ同じ形状のペラを発見したのだ。
求める機能に違いがあるため、捻りや曲げは全く異なる。
デザイン的にも違いはある。
しかし結果的な形状には限りなく近い物がある。
以前このペラをつくったビルダーと釣りに行った時、ペラ開発の苦労話を聞いた事を思い出した。かなりの試行錯誤の上こうなったということを。
これはただのちっぽけな偶然かもしれない。
大袈裟に思い過ぎと思う人もいるかもしれない。
しかし僕にとってはとても大きな偶然でとても素晴しい発見だった。
全く関係ないと結論をだした航空プロペラとルアー用プロペラの理論が100年近い月日を超え偶然的に重なったという事できれいにこの一件に終止符を打ちました。
posted by rotton at 16:38|
日記
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